オピオイド鎮痛薬
適切な鎮痛薬を使うことで癌性疼痛は90%緩和できるそうな。ソースはWHO。まじか。
まず痛みの分類
○オピオイドが効きやすい侵害受容性
体性痛→骨転移、創痛、筋攣縮
(痛みはズキズキ)
内臓痛→消化器による
(痛みは鈍い、押す、締める)
○オピオイド効きにくい神経障害性
癌浸潤、脊髄圧迫、しびれ、神経痛
(しびれ、電気が走る)
●痛みのアセスメント
主観での評価に依存するため、患者を信じましょう…
①痛みの強さ
→VAS(線のやつ)、NRS、フェイス
②痛みの部位
③痛みの性質
④痛みのパターン
⑤痛みの増悪、緩和因子
⑥日常への影響
⑦心理社会的側面
一応挙げましたが、まあ普段やってることだからあえてはね…
●目標
・夜寝れる
・安静時の痛み消失
・体動時の痛み消失
●WHO3段階除痛ラダー
1.軽い(非ステ、アセトアミノフェン)
2.軽い〜中等度(弱オピオイド)
3.中等度〜高度(強オピオイド)
オピオイドとは、モルヒネと同様の性質でオピオイド受容体に作用して痛みを和らげる。
●強オピオイド(レスキュー除く)
①モルヒネ硫酸塩→MSコンチンなど
国で最初に導入された。12時間効く。徐放。
アンペック座薬は経腸投与できる。1日3回8時間ごと。
モルヒネ製剤は呼吸中枢の反応も低下させ、呼吸数を減らすなどの作用があり、呼吸困難時にも使える。
③メドサン塩酸塩
強オピオイドに反応しない時に使えるらしい。不整脈誘発の恐れあり。
オキシコドン製剤はモルヒネと比べると1.5倍近い鎮痛効果がある。
12時間効く。徐放のメカニズムは2段階で、40〜60分と6時間でパークが来る。
⑤フェンタニル→デュロテップMT、フェントス
デュロテップは3日に一度のはりかえでok。フェントスは1日1回のはりかえ。
⑥タペンタドール
●弱オピオイド
⑦コデインリン酸水和物
⑧トラマドール塩酸塩→トラマール
非麻薬性。神経痛にも効く。
●レスキュー
○オプソ
②のモルヒネの仲間。
内服10分で効き始め、30〜60分で効果が最大になる。6時間効く。1時間開ければ追加可能。
○アンペック
これも②の仲間。効き始めるのが遅く、30分ほどかかる。1〜2時間で最大になり、6〜10時間効く。
○オキノーム
④のオキシコンチンの仲間。15分で効き始め、2時間で効果最大に。1時間開ければ追加可能。
⑤のフェントスの仲間。10〜15分で効き、30分で最大になる。1〜2時間効き、2時間開ければ追加OK。
★半減期の考え方
血中の薬の量が半分になった時間、というのはちょっと乱暴です。
投与後、4時間の間10効いていた薬があるとします。その薬は、順調に効いていましたが、4時間を過ぎると血中濃度が10を切り始めます。そしてさらに、2時間経過すると10の半分の5まで低下してしまいました。そしたらその薬の半減期は2時間となります。
半減期が長いと薬が血中で高濃度の時間が長く、逆に半減期が短いと血中の濃度がすぐに下がってしまう、ということになりますね。
半減『期』って書いてあると時期の問題かと思ってしまいがちですが、MAX効いていた薬の濃度が、半分になるのに『要した時間』と考えれば分かりやすいですね(^。^)