降圧薬
降圧薬の作用機序は2種類
①末梢血管抵抗を下げる
②血流量(循環血液量、心拍出量)減らす
①カルシウム拮抗薬→ニフェジピン、アムロジピンなど
血管平滑筋でCaイオンが細胞に入るのを防ぎ、平滑筋を弛緩させる。最も降圧効果が高い!特に冠攣縮性狭心症に第一選択。心拍数低下を持つものもあり、ジルチアゼム(ヘルベッサー)は心不全や高度徐脈には禁忌
★カルシウム拮抗薬の知識
通常→内服前のカルシウム拮抗薬を100%とすると、小腸、肝臓を経て血管にたどり着いた時点で15%まで低下する。これで降圧する!
グレープフルーツ摂取時→小腸で薬剤が代謝されず、100%の状態で肝臓へ!血管にたどり着いた時には45%も残る。こりゃあ過度な降圧が起こるわそりゃあ( ^ω^ )
①ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)→カンデサルタン、バルサルタン、ディオバン、オルメテック、ミカルディスなど
アンジオテンシンⅡ受容体に特異的に結合し、アンジオテンシンⅡによる血管収縮を予防する。心保護作用があり、心不全の予後改善する。腎機能悪化や高カリウム血症には注意!
なぜなら、普通はアルドステロン分泌増加により、Naが再吸収され、Kは排泄される。しかし、アルドステロン分泌予防されることで、Kが排泄されずらくなってしまう。
①ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)→エナマリルプライン
強力な昇圧系であるレニンーアンジオテンシン系の働きを阻害する。
副作用として、空咳。腎排泄型薬剤のため、CKD患者には少量からの投与が望ましい。
★ACE阻害薬の知識
血圧下げる生理活性物質のブラジキニンがACE阻害薬で分解されずらくなる。ブラジキニンが蓄積すると空咳が出る。
だがしがし、この咳の作用を使って、高齢者の誤嚥性肺炎のリスクを減らす報告がされている。なんだか皮肉にも…
①直接的レニン阻害薬→アリスキレンフマル?、ラジレス?
レニンの活性部位に直接作用し阻害。新しい作用機序の薬剤。まあ、結局はRA系を抑制するんだけど…
ARBやACE阻害薬が副作用で使えない時に適応。DMPtではARBやACE阻害薬との併用は禁忌。
①α1遮断薬→ドキサゾシン、カルデナリン
交感神経末端のα1受容体を選択的に遮断。→結果、血管拡張
②利尿薬
腎尿細管での水、Naの再吸収を抑制して循環血液量を減らす。
②β遮断薬→ビソプロロールフマル、メインテート
まず、β1は心臓にしか無く、交感神経優位に働く(心筋収縮力、心拍数増加)
このβ受容体遮断することで、心拍数と心筋収縮力を減少させて、降圧する。
喘息、徐脈患者には禁忌!なぜなら、気管支にはβ2受容体があり、交感神経優位で、拡張する。β1阻害時にβ2も阻害され、気管支が狭窄してしまう恐れがあるから!
※αβ遮断薬→カロベジロール、アーチスト
心臓のβ1と、血管のα1をどちらも遮断し、降圧する。